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皆さんどうも!萌研が誇る独双龍、藤吉なかのです。
新年度が目前に迫る今日この頃、萌研会員のみんなはいかがお過ごしでしょうか?
僕はといえば「痛車でローライダーやってよ!」と、深夜の萌研会議で唆されまして……
勢いで自動車免許取得へ向けて動き出し、現在は絶賛後悔中!

「自転車すら乗れない萌研会員が初めて「痛車」に乗る日」に乞うご期待ね!
さてさて、僕にとっての「自動車免許取得」みたいに……
新しい挑戦へのワクワクとドキドキは、新年度につきものですよね。
萌研会員たるもの、美少女が頑張るアニメを観て、自分もまた気張っていきたいもんです。
というわけで今回はそんな頑張る女の子の萌え萌えっぷりが存分に味わえる作品……
言わずと知れた「きららアニメ」の始祖・『ひだまりスケッチ』をご紹介~!
我らがうめてんてーによる同名の漫画作品を原作とし、2007年にアニメ化された『ひだまりスケッチ』。
本作は今日まで熱狂的なファンを生んでいる、いわゆる「きららアニメ」の第1号としても有名です。

素直で優しいゆのっち、ド天然な天才肌・宮子、みんなのお母さん的存在・ヒロさん、ツッコミ役のスレンダー美人・沙英などなど……
個性豊かな面々が住むアパート・ひだまり荘を中心に繰り広げられる、ゆる萌え美術系高校ライフには、一度見出すと止まれない魅力があります!
「きららアニメ」といえば、ほんわか日常描写!そして萌え萌えキャラ!というイメージが強いと思いますが……
『ひだまりスケッチ』は、そんな現代の「きららアニメ」像を形作った傑作!
更にはただの「ほんわか」に留まらない、刺激的な演出を繰り出したアニメ作品でもあるんです。

ほんわかきららアニメの原点にして、痺れる演出も盛り込んだ意欲作!
ここからはそんな本作の魅力を、2つ語っていきたいと思います。
まず語るべきは「きららアニメ」らしさを確立した、珠玉のシナリオです!

日常系アニメの面白さを左右するポイントの1つと言えば、やっぱり会話劇の面白さですよね!
オフビートでシュールな路線なのか。オンビートでカチッとしたギャグ路線なのか……
リズム感は作品によって変わりますが、そのどっちであるにしろ、原作が持つ空気感を映像媒体で再現するのは至難の業。
特に、前例のない初めての「きららアニメ」である本作にとって、この会話劇のリズム感をアニメへ落とし込むのは、非常に難しい挑戦だったはずです。

しかし本作の会話劇って、そんな難しさを欠片も感じさせないんですよね。
ありふれたヤマもオチもない会話が、また異なる会話を呼び……
話題がどこかに落ち着くこともないまま、緩やかに繋がっていく。
この絶妙な空気感をポップ&クールな演出で味付けする本作の独自性……!すごすぎ!
この空気感を醸成するため「意図的に女性の脚本家さんのみを起用した」という制作秘話からも、並々ならぬこだわりが感じられます。

元祖「きららアニメ」のシナリオを作り出す為に課された、高いハードル。
「そのハードルを越えたらぁ!」と全力で作り上げた制作陣のこだわりが、本作の高クオリティなシナリオを支えているのですね。
そして、そんなこだわりは演出面にもビシバシ現れています!
なんてったって『ひだまり』は、『化物語』などで知られるシャフト×新房昭之監督によって制作されたアニメですから!
原作を尊重しつつ、同時に視聴者を驚かせる演出が目白押しなことで知られるシャフトアニメ……

本作もその例に漏れず、緻密な計算のもとに成り立った演出が次々登場します!
その中でも注目すべきは、日常系らしさを的確に演出する「定番アングル」です。
これは主な舞台となるアパート・ひだまり荘のシーンにて頻出する、お決まりの構図のことを指す言葉。
一見して、「別に普通のカットじゃない?」と感じられる方もいるでしょう。

しかし、これが映像として繰り返されると、不思議な味わいになるんですよね……!
自分が思うに、キャラの部屋ごとに「この部屋ではこう撮る」ルールを定めることで……
会話続きで単調になりかねないアニメ『ひだまり』における映像面の芯がハッキリするよう、一貫性を持たせたかったのでは?と思います。
また、こうした定番アングルには単なる「一貫性」を越えた効果があります。
それは観ている我々に、まるで美少女達の生活を定点観測しているかのような感覚を覚えさせること。

いわゆる「壁になりたい」的なオタク願望じゃないですけど、こういう「覗き見」の感覚って日常系アニメにとっては重要なポイントですよね!
「美少女がたわむれる様子を(どこでもない視点から)見る」という行為が持つ、どこか仄暗い面白み。
この面白みってある意味、「日常系」の本質に近いと思うんですよ!ちょっと悪趣味かもですケド。

しかしこうした「覗き見」というスパイスは、効かせすぎると妙に露悪的なムード出ちゃいますから!
あくまで隠し味はさらりと混ぜるに留め、決して下品な形で目立たせたりはしない……
あくまで演出は原作を尊重するために用いる。その上品な姿勢に、シャフトの神髄が出てますよね!
卓越した演出センスを乱暴に振り回すことなく、原作の良さを引き出すためだけに使う。
こういうバランス感覚を見せつけられると、やっぱり流石だな~~と思っちゃいます!

というわけで、今回の『萌えよ!アニメ道』はここまで!
『ひだまり』レベルの傑作だと既に観たことがある人も多いかな~と思い、結構マニアな領域まで踏み込んだ内容となりましたが……
いかがでしたかね!?ここまで読んでくれてるオタク、いるか??
もしよかったら感想とかくださると、泣いて喜びます……会長が!

アンタ、オチに困ったら私に丸投げしてくるんじゃないわよ!
コメント
熱を測るシーンで、視点がおでこの内側になってびっくりした
かわいい絵とロックな演出のシナジーがすごい、絶対見ます
名前聞いたことあったけど最初のきららアニメだったのはしらなかった…
4期のオープニング好き