萌えよ!アニメ道 第二十一回『シスター・プリンセス Repure キャラクターズ』

illustration by ゔぇろ

皆さんどうも!萌研の玄人はだし、藤吉なかのです。

実は今回のブログ、萌研会員の諸君にどうしても伝えたいことがあり更新しています…

な、なによ…?

なんやいつもと雰囲気がちゃうな

単刀直入に質問なんですが…みなさんは、日頃アニメとどのように向き合っていますか?

もちろんこのブログの読者層的に、やっぱり「萌え」たいと思ってアニメを見ている人が多いと思います!

でも、一口に「萌え」といっても千差万別ですよね。キャラ萌え・ギャップ萌え・関係性萌えetc…

それぞれのオタクがそれぞれの作品から、個性あふれる萌えを見出しています。

ふと思ったことはありませんか?「自分って、どんなアニメが好きなんだろう…?」って。

美少女は大前提としても、人によって重視するポイントは異なりますよね?「シナリオ」「声優」「作画」「演出」などなど…

これからもアニメと共に人生を歩んでいく為に、そんな「自分の好み/重視するポイント」のこと……知りたくありませんか?

もしアナタがそれを知りたいのなら、幸運です。

今夜、1本のアニメシリーズを見るだけでその「好み」が丸わかりになるんですから!

今回、なんとそのアニメを”完全無料”で教え、解説いたします!!!

た、たしかに……無料なら知りたいわ……

あかんわコレ アニメくんの自己啓発セミナーやないか

マルチ それも美少女じゃないほうの

…はい、すいません!よくない茶番はここで終了!!

というわけで今回はあらゆるアニメオタクに超オススメな「食べ比べアニメ」の傑作、『シスター・プリンセス Repure キャラクターズ』(以下『シスプリRC』)を紹介いたします!

そもそも『シスター・プリンセス Repure キャラクターズ』とは?

『シスプリRC』は「電撃G`sマガジン」の連載企画『シスター・プリンセス』のメディアミックス作品として、2002年に放送されていたTVアニメ。

縦軸強めなストーリーに重きを置いた『ストーリーズ』と、各キャラに焦点を定めた『キャラクターズ』15分ごと・2部構成で放送するという珍しい構成の作品です!

『ストーリーズ』も悪くないんですが、やはり特に必見なのは『キャラクターズ』ですね。

『キャラクターズ』は各キャラに焦点をあてたオムニバス形式の原作単行本を原案としてアニメ化されており、、

本作を彩る「12人の妹たち」を、1話につき1人ずつ取り上げていくオムニバス形式のドラマ構成が目を惹きます!

特に素晴らしいのが、そんなトリッキーな構成を「マイフィルム」という先鋭的な制作方式でまとめ上げている点ですね〜

「マイフィルム」とはズバリ、各話の主要スタッフがほぼ毎回入れ替わるアンソロジー方式でして…

簡単に言えば、1話ごとに別の監督のチームがアニメ制作をしているような形式なんです!これが非常に斬新!

なぜ斬新かって、一般的なアニメは絵コンテ・作画監督といった主要ポストにつくスタッフをある程度固定されたメンバーで回すことが常識なんですよ。

なのでたとえストーリー自体はオムニバス形式のアニメであっても、スタッフだけはアンソロ的でなく「いつものメンツ」でまとめがちなんです。

過去には、各話ごとに背景美術の担当者/会社を変えることでロケーションに個性を出した『キノの旅(新)』などはありましたね!

しかし、こと『シスプリRC』にその常識は通用しません!

「脚本がオムニバスで1話完結なら、それに追随する映像もまた個性あふれる「1話完結」であるべきじゃない!?」

そんな極めて高い意識によって、1つ1つのエピソードが文字通り唯一無二のクオリティでまとめ上げられている『シスプリRC』、、、

本作は企画コンセプトの時点で、他の凡庸なアニメとは1枚も2枚も格が違う大傑作なのです。

度肝をぬく怪物ぞろい!?『シスプリRC』の傑作たち

さて、ここからはそんな個性あふれる本作の中でも、特に素晴らしい作品を紹介していきます!

まず紹介したいのは、良妻賢母で帰国子女な妹・春歌をフィーチャーした第9話「揺れる思いを短冊に…」

長く海外にいた影響で、1年前にやっと会えた「兄君さま」に未だドキドキの春歌ちゃんが、七夕の夜に連れ立って夏祭りへと向かう…というのがこの回の大まかなあらすじ。

なんとも飾らないストーリーなんですが、その破壊力は抜群です!

和風の街並みに降り注ぐ雨という感傷的なシチュエーションを柔らかく描写する背景美術はもちろん、、

日本に慣れていない春歌のオドオド&ドキドキな細かい仕草を丹念に描く作画のこだわりもピカイチ。

兄君さまとの逢瀬を想像して赤面する春歌ちゃんの表情なんか、まさしく必殺の1カットですから!!

絵コンテ・演出・作画監督を『彼氏彼女の事情』などで大活躍した才人・平松禎史が手がけた本エピソードは、この通り「これぞ最強の萌えアニメ!」と叫びたくなる1作。

本作を見た視聴者がほぼ必ず”ベスト”に挙げるイメージがありますし、個人的にもアニメ人生で5指に入る作品ですね!

続いて紹介したいのは、「お兄さま」を弄ぶ小悪魔系の妹・咲耶にフィーチャーした最終話「ホーリーウエディング」。

『シスプリ』において最も人気との呼び声も高い彼女は、満を辞して最終話に登場するのですが…

いつもの明るくお色気も交える咲耶とは一転、彼女の痛ましい本心が克明に描かれます。

純粋に兄と結婚できると夢見ていた眩しい過去と、踏み越えてはならない”一線”の存在を知ってしまった陰鬱が包む今。2つの時の、痛ましい対比。

生まれてからずっと想い続けてきた「お兄さま」と結ばれることはないのではという絶望の淵で、咲耶は無意識に古びた教会へと赴くのですが…

そこで彼女が震え声でこぼす最後の一言、心を鋭く絞られた末に漏れ出た一雫の言葉を、聞き逃さないで欲しいですね。

『シスター・プリンセス』という妹萌えコンテンツにおいて、普通ならば描かれて良いはずもない部分へと踏み込んでいく姿勢に思わず身構えてしまうこのエピソード。

数々の傑作を手がけた名監督・長濱博史による大胆かつ繊細なカット運びにも注目ですし、、、

何よりこのショッキングな話で「妹萌え」なシリーズを終わらせる…という判断には、脱帽する他ありません。

史上最高の「食べ比べアニメ」『シスプリRC』を体感しろ!!

さてこうして『シスプリRC』について掻い摘んで紹介したところで、この記事の冒頭に戻りましょうか。

そう、「自分はどんなアニメが好きなんだろう?」という永遠の疑問に、このアニメが答えてくれるという話でしたよね。

はっきり言って僕は、世界人類全員がこのアニメを見てさえいれば、オタクは自己紹介の全てを省略することが可能だと考えています!

それはなぜか?一言でいえば、本作が先述した通り「マイフィルム」という特殊な制作方式をとっており、それぞれのお話が強い個性を持った稀有なアニメシリーズだからです。

例えば第3話が好きなら、ゴシックな意匠や独特なコンテワークが好きなのだろうなと思いますし、、、

第6話が好きなら、キレの良い作画と爽やかなSF感に惹かれるのだろうと想像できます!

第7話が好きなら…まぁこう…なんつーか…ご飯食べる時の一口がちっちゃい女の子萌えな人なのかなって思います!!

それぞれのエピソード1つ1つが、独立したTVアニメシリーズかのように個性を持つ『シスプリRC』。

だから各話数を見進めて、まるで「ラーメンフェス」とか「地酒飲み比べセット」ばりに食べ比べていくことで、自ずと自分の趣味嗜好がどんどん分かっていくんですよ!

それに本作で「食べ比べ」できるのは、シナリオや画面だけではありません。

なんと本作のOPは、各話の妹たちが『A Girl in Love』をそれぞれカバーするという特別仕様!

この堀江由衣ver.もカバーだというのが罠!原曲は本作のEDを手がける岡崎律子によるものです。

「かかずゆみ萌えヴォイスすぎる〜〜」とか、「水樹奈々だけ貫禄が紅白歌手すぎてヤバい!」などなど…

本編だけでなく、声優さん達の歌唱まで「食べ比べ」できる…まさに隅から隅まで隙がないオムニバスな構造となっているんですね〜

本作は『シスプリRC』という原作愛に溢れた箱庭の中で、多彩なアニメーションと主題歌が集った掛け値なしの自由さに稀有な価値がある作品。

オタクによって十人十色の語り口が生まれる傑作「食べ比べ」アニメとして、もっともっと後世の萌えオタク達に引き継がれていくべき作品だと感じます!

ということで、今回の『萌えよ!アニメ道』はいかがでしたか?

そもそも「アニメを見る」という営みが最高に楽しいのはもちろんですけど、同時に「面白さを語る」こともアニメ視聴の楽しさを担う一要素ですよね。

こうやって自分がブログをせっせこ書いているのも、やっぱりそういう「語る」楽しみってバカにならないなぁって思うからですし。

その点『シスプリRC』は鑑賞したオタク達に「自分の好きなアニメってどんなものなんだろう」と考えさせ、その結論を「語らせる」だけの強い魅力がある作品!

このブログを機に本作を見てくれる人たちが、1人でも増えてくれたらいいなぁ〜〜と思います。見たら感想も教えてね!

オタクよ、大いにアニメを見て、大いに語ろうじゃないか!!!!

じゃあウチからは『ターンエー』『キングゲイナー』の話を2時間ほど…

それは富研ブログでやってよ!

コメント

  1. 懐かしい〜

    春歌回もすごく可愛い動きや表情をたくさん見せてくれるし、自分も平松さんの関わった作品に好きなものがたくさんあるし、これが一番って人がいても全然おかしくないけれど……「本作を見た視聴者がほぼ必ず”ベスト”に挙げる」ポジションは自分の観測範囲だとさすがにダントツで鈴凛回でしたね。誌上での人気投票はその頃にはもう終わっていたけれど、時折有志で催される人気投票で鈴凛の人気がだいぶ押し上げられてるのはこのアニメのおかげなんじゃないかと思うくらい。亞里亞の人気に恐らくその後の水樹奈々の活躍が反映されているように。
    自分も鈴凛担当アニキではないけれど、アニメの出来一本でベストを選べと言われたら鈴凛回になるかな……。

    千影の話は美しい千影が美しく描かれてるのが素晴らしいんです! (自分の担当妹に対して全お兄ちゃんが思っていること)
    ジョークとわかっていても、人気トップ争い常連の妹の紹介が「ご飯食べる時の一口がちっちゃい女の子」は兄くんとしてはちょっと寂しい……笑
    元になった話から、ゲームのイメージに近づけたのか少しクールな感じになっていて、ゲームから入った自分としては良改変だったりするのです。

    でも、リピュアキャラクターズを「好きな妹にスポットが当たる舞台」としてではなく、むしろ順序を逆にして担当の妹を持たない、普段の妹の様子も知らない状態での「食べ比べ」に使うという発想は面白いですね。
    シスプリ公式の企画も先月でまた一段落しましたが、こういった記事からまたお兄ちゃん・お姉ちゃんが増えて、妹全員をバーチャル世界に誕生させるところまで持っていけるといいな。

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