『今夜は「萌えラップ」ダヨネ。』第6回 『WARFARE-BEWARE』『ラップげんしょう♡(feat. NENE & TATA)』

「萌えラップ」とは、萌えを感じるラップ風アニソン・ゲーソンなどを指す造語である。

この連載は(その場のノリで作ったせいで)未だその輪郭が不明瞭な「萌えラップ」というジャンルについて、アツいラップ愛を持つ萌研メンバーが語り明かす、ドープでスワッグでヒップな対談レビュー式記事!

記事に出てくるオタク共

藤吉なかの:萌研ブログ編集長にして、全身が金色に光る3本首の龍。

yuzu tomato:萌えラップを作るビートメイカーにして、赤い単眼・一本角のサイボーグ。

なかの:さてさて今回で第6回目の「萌えラップ」!今回は今までとは少し違う切り口で楽曲を紹介できたらと思っているんですが…いきなりですがyuzuさんに一つ質問があります。

yuzu:はいはい!なんでしょう?

なかの:これまでこの連載では10曲くらいの萌えラップを紹介してきたわけですが、なんとなく共通点とか傾向ってあったりしましたか?

yuzu:そうだなぁ…やっぱり普通のラップ楽曲よりも「お喋りの掛け合い」みたいな曲が多いとは感じるかもしれませんね。キャラの可愛らしさを前面に押し出す方法の一つとして「萌えラップ」っていう表現が選択されているのかな〜とか。

なかの:おお〜〜まさにですね!やっぱり普通の歌唱方法ではなくてラップをさせるって時点で、やっぱり何かしらの「采配」が働いているわけで…特に古の萌えラップとかだと、その「采配」の意図はギャグっぽい方面に偏りがち!

yuzu:そういうコンセプトの偏りはなんとなく聴いていても感じますよねー

なかの:そんな中で、これからは最大公約数的な「萌えラップ」じゃない楽曲にもスポットライトを当てられたらな〜と思いまして…今回は一味違う「シリアス萌えラップ特集」をやっていきたい!

yuzu:おお〜シリアスな萌えラップですか!言ったら僕も萌えMemphis rapを同人で作ってたりするんで…

なかの:あ、そうですよね!なんならyuzuさんもシリアス萌えラップの急先鋒なわけで。

yuzu:そこまで言われると恥ずかしいですけど!でも、「シリアスな萌えラップを作る」っていう試みに挑んだ先人たちの楽曲は素直に気になりますね

なかの:コミカルな路線とは外れた、萌えラップの新境地に挑んだシリアス楽曲を今日は2曲持ってきてるんでね。これを一緒にレビューしていければなと思います!

yuzu:これは楽しみだ〜〜〜

グッとでぃーぷな萌えラップの世界ね!楽しみ〜

1曲目:『WARFARE-BEWARE』

なかの:ではさっそく1曲目いきましょうか!これが『サイコダイバー 魔性菩薩』っていう知る人ぞ知る系OVAのサントラでして…

yuzu:字面がいかつすぎる!昔のハード系エロゲみたいだ

なかの:サイコで、ダイブで、菩薩で、魔性っていうね。陰鬱語彙の二郎系みたいなタイトルなんですけれども、、、

yuzu:足し算の美学しか感じられないネーミング、最高

なかの:知る人ぞ知るカルト系OVAって感じなんですよね!制作もマッドハウスということあり、クオリティも高い作品で、、

yuzu:マッドハウスと言えば最近でいうと『フリーレン』とか…あとは古くは『CCさくら』・今敏作品とかですかね?

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なかの:僕世代の若いアニメファンには『Sonny boy』とか印象深いですね!あとは今敏作品の多くはマッドハウスかな〜と。最近はPARCOまで『パプリカ』を取り上げる時代ですから、次PARCOに再発見されるのは『サイコダイバー』かも、、、

yuzu:もうそれはPARCOそのものが「マッドハウス」になろうとしてません?

なかの:PARCO、あり方からマッドにならんとね 『パプリカ』だとぜんぜんド表なチョイスだから、次は渋谷を『サイコダイバー 魔性菩薩』が侵略だ!

なかの:まぁ話を戻しますと、そんな『サイコダイバー』のサントラが結構面白いんですよね。なんとこのジャケットから萌えラップがあるという…!

yuzu:あ〜確かになさそうかも、、、ダーティーなテクノとかがちょっとありそうかな?くらいの感じですよね

なかの:今これのアルバム買おうとすると1万円とかそれ以上するんですけど、萌えラップだけ聴きたいヘッズのみなさんには短冊シングル(CD)がオススメですね。このアニメ、短冊シングルのB面に『WARFARE-BEWARE』っていう絶妙に読みづらい曲が入ってて…これがまさかの萌えラップ!!

yuzu:こんなの見つけた日にゃ〜脳汁出ますよ

なかの: 日本語ラップ最高のラッパーでECDって人がいるんですけど、そのECDが「7インチのB面、眠る危険」っていう歌詞を書いてて。僕が本当にそれをこの『WARFARE-BEWARE』見つけた時に思いましたね。「あ、B面に危険が眠ってる」と思った!

yuzu:身をもってディガーの美学を知るというね 「ECDのアレ本当だったんだ〜〜」って。

なかの:そんな感じでね、じゃあとりあえず早速『WARFARE-BEWARE』を聞いていきましょう!

(Now listening……)


なかの:いや〜〜〜いい曲、、、そんでまぁまず、暗いっすよね!

yuzu:一聴しただけで今まで紹介した萌えラップたちと全然違うってのが分かりますね…もうサウンドのダウナー感が、、、

なかの:だって前回の僕たち、星銀乃丈の多幸感ありまくりな萌えラップ聞いてたんですよ!?

yuzu:『Cream Dream Parfait』からの『サイコダイバー 魔性菩薩』「WARFARE-BEWARE」ですもんね 落差がやばい!

なかの:これまでのクラシック萌えラップって、サウンドのピコピコ感がすごい強かったりですとか……ポップでユーモラスなのが多かったと思うんですけど、この曲はもう入りからシックな響きのベースとシンセ?がすごい!

yuzu:これはエレピっぽい音も入ってますかね。で、あともうちょっとすると、クラビ(クラビネット)とかも入ってくるみたいな。

なかの:クラビってあんまり知らない楽器かもっすねー…(Youtubeで聞いてみる) あ、これ絶対に知ってる!!!なんだっけ、R&Bとかで聞いたことある音色だーー

yuzu:それこそスティービー・ワンダーの『迷信』とかがダントツで有名じゃないですかね?

なかの:ああ〜〜これだ!あとはRoy Ayers『2000 Black』とかもですね、SWANKY SWIPE『勘ぐり大作戦』の元ネタ。

yuzu:まさにそうです!なので、この『WARFARE-BEWARE』もR&B/ネオソウル/Gファンクとからへんからの影響を受けてそうな雰囲気を感じます。でもそこで急に入ってくるのが、なんとレゲエのボーカルという!

なかの:いきなり入ってくる「ラダマーシー」(※)ってこの…w

※ラーダマーシー レゲエなどでよく使われるフレーズ「Lord, have mercy」のこと。「神よ、お許しください」という感じの意味らしい。

yuzu:いやー、まさかアニソンで「ラダマーシー」って聞くと思ってなかった、、

なかの:自分もレゲエは詳しくないんですけど、「なんかすごくレゲエをやってそうな外国人のボーカル」すぎる声色なんですよね〜笑っちゃうくらいに。

yuzu:元の作品がダークでシリアスなのに…いや「だからこそ」なのかな、このサウンドなのは相当に攻めてますよね。ネオソウルとかGファンク的な影響も感じさせつつ、ごりごりにレゲエでもあったりして、「この曲ってどんなジャンルなんだ?」っていうカオスな感覚にリスナーを突き落としたいのかもしれない。

なかの:そういう「カオスさ」の一端として、萌えラップというパーツがあるのもまた面白いですよね〜〜

なかの:ちなみに本楽曲は劇中サントラも担当している「TA-1」って人が手がけてるみたいなんですけど、実はこの人がなんと日本語ラップ人脈でして、、

yuzu:あ、そうなんですか!?

なかの:この方、90年代日本語ラップの知る人ぞ知るクルー・Radical FreaksのDJだったみたいなんです!これは気づいた時ホントにdig脳汁出ましたね…

yuzu:いや〜〜dopeすぎるっすねコレ…このレベルでシブいクルーにいた人が萌えラップやってるの、普通に例がなさそう!

なかの:一般的にはスチャダラパー、もしくはRIP SLYMEかEAST END的なポップさもあるサウンドが萌えラップと距離が近めというか…それこそ過去に取り上げた『逮捕しちゃうぞ』『シャニマス』の曲なんかそうだったわけで。

今夜は「萌えラップ」ダヨネ。第2回 『ずっとパッときゅっともっと』など
illustration by ヒラタ「萌えラップ」とは、萌えを感じるラップ風アニソン・ゲーソンなどを指す造語である。この連載は(その場のノリで作ったせいで)未だその輪郭が不明瞭な「萌えラップ」というジャンルについて、アツいラップ愛を持つ萌…

yuzu:そんな中でこのホラーコア・B-BOYたちが萌えラップに参戦という!

なかの:実はRadical Freaksも人脈としては実はEAST ENDと距離が遠くないというのが面白いところなんですが、、(※) まぁこの辺は日本語ラップの深いところに入り込む話になるんで割愛しますか、、

※Radical FreaksとEAST ENDについて(おまけすぎる補足)
EAST ENDはRHYMESTERなどが所属するクルー・FUNKY GRAMMAR UNIT (FG)の古株として知られている。そして一方のRadical Freaks、そのメンバーであるMCUは後にKICK THE CAN CREWを結成する人物。そんでKICKもまたFGの一員であり…つまりRadical FreaksとEAST ENDは、同じ仲良しグループにいる仲間同士といっても過言ではない。こうした縁もあってかTA-1はKREVAとCUEZEROのユニットであるBY PHAR THE DOPESTのA&Rを務めたりしており、彼はFG系アーティストの活動を幅広くサポートしていたことが窺える。ラッパーやビートメイカーという目立つ役割にヘッズは注目しがちだが、こうしたDJの人脈も掘ってみると更にdigは面白くなってくるよな〜

萌えラップdigは日本語ラップdigにも通ず、、やで

yuzu:そんな見どころアリアリの『WARFARE-BEWARE』、ボーカルもめちゃくちゃ素敵ですよね!

なかの:ですね、本当に存在感のある歌唱!ボーカルの岩男潤子さんはそれこそさっき言った『パーフェクトブルー』の主役とか、『CCさくら』の知世ちゃんとか…マッドハウスの素晴らしい作品に沢山出演されている声優さんという。

yuzu:あ、知世ちゃんの声優さんなんですね!この曲だとハリのあるクールな声だったから気づかなかった…

なかの:この曲ってメロディとラップをはっきり分けない感じなのが良いですよね!「HOOK」と「ラップパート」をくっきり分けない肥沃さ、そしてそれを歌唱しきる岩男さんの達者さもすごすぎます…!

yuzu:バースの時点でラップとメロディ部分が割とシームレスに繋がってて、そこに面白みを感じましたね〜 シリアスな中にメロっぽいラインが急に入ってくると、楽曲としても展開を感じるというか。

なかの:それこそ萌えラップの代表例・『苺ましまろ』「おさんぽ協奏曲」とかって、「しゃべくり」と「歌」をめっちゃ分けるじゃないですか。でもこの曲は、より自然にラップに向き合ってる。

今夜は「萌えラップ」ダヨネ。第1回『おさんぽ協奏曲』など
illustration by ヒラタ「萌えラップ」とは、萌えを感じるラップ風アニソン・ゲーソンなどを指す造語である。この連載は、萌研会員たちの深夜テンションが生んだ「萌えラップ」という謎のジャンルについて、アツいラップ愛を持つ萌研メンバー…

なかの:歌唱法の一環としてラップがただそこにあって、その中にメロも当然あるよみたいな…このナチュラルさって中々萌えラップにはない感覚かもしれませんよね。

yuzu:ですね!飾り立てる必要がないくらいに技術が熟練しているからこそ、実現しうる素直さなのかも。

なかの:この曲ってやっぱりクラシックな萌えラップの中では相当堂に入ってるというか…ラップ歌唱ひとつとっても、鬼シブいですよね。

yuzu:そうなんですよ、しかもこの「ラップと歌唱のシームレスさ」が、そのままHOOKまでの展開の素晴らしさに繋がっているというか。言わばこれもバース部分でメロディを小出しにしてるからこそ、グッとくる部分かなぁと思いますね。

なかの:そんで歌詞とかを見てみると、押韻の部分も頑張っているのが伝わりますよね。「制服 征服 戦線布告」とか「潔癖 絶壁」とか、べたりと扁平足気味に韻を踏みつけている感じ。

yuzu:確かに、いかにも土踏まずがなさそうな踏み方かも!言い得て妙ですねぇ〜

なかの:そんな中でも僕がパンチラインだと思うのが、2番の「1 2 3 4 頭で算数」っていうバース!これはねぇ〜〜〜かなりHIPHOPバイブスを感じますよね。

yuzu:すごいヒップホップでありそ〜な感じ!いわゆる数字ネタみたいな…

なかの:キチンと中国語よみの3, 4(サンスー)と算数で踏めるっていう、この意味ライム的な部分もかなりニクい!

yuzu:あ〜〜なるほど、そういうことか!この曲、リリックもビートも「じゃあとりあえず適当に作っちゃおう」ってノリでは1ミリも作られてないのが本当にリスペクトですね…!絶え間ない勉強と研究の先にある作品という感じがする。

なかの:ポップな作品が目立ちがちな萌えラップにも、こういうダークな名曲があるってことをみなさんに知ってもらいたいですよね〜〜萌えラップディガーの皆さん、ぜひぜひこの『サイコダイバー』のシングル、おすすめです!!

2曲目:『ラップげんしょう♡(feat. NENE & TATA)』

なかの:というわけでね、『サイコダイバー』の90年代の曲をやったあとは、今度は一気に2022年まで行きたいと思います。それぐらいシリアスな萌えラップってのはまず少ないっていう話ですね…悲しいことに!

yuzu:20年近く時間が飛んじゃうあたり、本当にシリアス萌えラップってレアなんだなと思いますね…

なかの:というわけで次に紹介するのが、「∴ [yueni] 」(ゆえに)というバーチャルオカルトアイドルさんがリリースした『ラップげんしょう♡(feat. NENE & TATA)』という曲ですね!

yuzu:おお〜〜これは完全に知らなかったです!

なかの:正直に話すと僕も全く知らなくて、前回の連載に出てきた萌えラップマニア・砂さんに教えてもらいました。これがなかなか面白そうな曲ということで、聞いていきましょう〜!

(Now listening……)

なかの:これはかなりガッツリとシリアスというか…まずトラップ(※)寄りな萌えラップっていうのが珍しめじゃないですか?

※トラップ 2000年代から流行し始めたHIPHOPのサブジャンル。重く低いベース、「チキチキ…」と連続して鳴るハイハットの音が特徴とされる

yuzu:ハイハットの音とかフレーズはトラップ風味なんですけど、それでいて上モノに関しては100%HIPHOP!な感じではないギャップが面白いなぁと思いましたね。オカルトっていう世界観に寄せていくことを優先していて、それはキャラソン的な楽曲として間違いなく正解だと思います!

なかの:確かに確かに、いかにも怪しい感じの上モノで。そんでこの曲も総合プロデュースがめっちゃ日本語ラップ文脈の人なんですよね!

yuzu:マジですか!

なかの:そうなんです、本楽曲はMETEORっていうラッパーのプロデュースでして。有名どころだと『オッドタクシー』とかにも出演されてたりするラッパーです!

yuzu:おお〜がっつり活躍されている方!そんな人が「バーチャルオカルトアイドル」のプロデュースってのがヘンすぎて面白いですね。

なかの:彼自身、ユーモラスでめちゃくちゃ独特な感性が武器のラッパーだから、意外とオタク文化に理解があるのかもしれませんね。

yuzu:仮に詳しくなかったとしても、面白いって思ってくれたのかな…?っていうね。ともかく嬉しいです!

なかの:それこそ彼の1stアルバムなんて、タイトルからして『魔獄の分裂~絶叫物件へようこそ!!』だし。

yuzu:な、なんて!?

なかの:『魔獄の分裂~絶叫物件へようこそ!!』です!

yuzu:すごい、日本語なのは分かるのに一つも意味が汲み取れない。

なかの:これねぇ〜なかなか僕は好きなアルバムでして…このタイトルだからC級クオリティかと思いきや、普通にPUNPEEプロデュースのヤバいトラック入ってたりして!

yuzu:(聞いてみて)このタイトルでキチンとカッコいいビートなのヤバいな!王道のHIPHOPを分かった上で、シャレというか…ユーモア感覚がある方なんですね。

なかの:ですね!そんな方なので、やっぱり「ラップオタク」すぎるプロデュースをこの『ラップげんしょう♡』でもされていまして…その「ラップオタク」度が明確に現れているのが、このタイトルです。

yuzu:ほうほう…まぁ素直に考えるとポルターガイスト的な「ラップ現象」と歌い方の「ラップ」をかけてるって感じですよね?

なかの:そうなんですが…実は、邦楽で初めてラップをしたのがイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の「ラップ現象」って曲だという説もあるんですよ(アルバム『BGM』収録)。もうね、こんなに鮮やかなトリプルミーニングあるかよ!と。

yuzu:うわ〜〜〜めちゃくちゃ熱い!!タイトルがそもそも先人たちへのリスペクトなんだ。

なかの:こういう気の利いた遊び心が、リリックにもバッチリ反映されてますね。たしかMETEOR自身が一部書いてるんで、そもそもが当たり前に「日本語ラップの文法」で書かれてるなってのが分かる。

yuzu:いや、こういう「文法」って本当に重要ですよね。自分の萌えラップもリリックは本職のラッパーに書いてもらっているんですけど、やっぱり全然違う。ポップソングの中で押韻することと、HIPHOP的な文脈の中でライムすることは真逆なのかも。

なかの:ラップの面白いところって、文章同士が繋がってなくても、韻さえ踏まれていればあらゆる文章が繋がる可能性があるところ…「ライムの面白み」だと思っているんですよね。「ラップ現象」で僕一番好きなところが、

「哀しき奴(やっこ)と書いてアイドル。奴に醤油かけ流し込む。白ネギ鰹節をワンパック、でも聴いてるのは2PAC」

っていうw

yuzu:あそこめちゃくちゃヤバいですよね!!

なかの:「哀しき奴と書いてアイドル」がまずヤバいんですけど、「奴に醤油かけ流し込む」で”アイドル/流し込む”を押韻する。それでついに「白ネギ鰹節をワンパック、でも聴いてるのは2PAC」っていう超絶パンチライン!

冷静に考えると何が「でも」なんだよっていう、本当に意味のわからない繋がりなんですけど! でもこの論理的な飛躍がリリックの面白みですよね。

yuzu:普通の日本語だと絶対に繋がらないような文章が、こうやってちゃんと聴ける形で繋がってるのは面白い部分ですね。サウンドと相まって自然に聞けちゃうところに萌えラップの可能性を感じる!

なかの:オカルトっていう相当に「いなたい」題材なのも良いですよね。それこそMETEORの『絶叫物件へようこそ!!』的な味わいがあるから、オファーの妙が本当に出てると思います!

yuzu:僕も制作してる楽曲が、今までトラップメタル/ノイズトラップだったりするので、オカルトを題材にリリック書く人が多いジャンルで曲作ってたんですよ。だからこそ分かるんですけど、この曲に「白ネギ鰹節を1パック」ってフレーズを入れられるのはヤバすぎる!

なかの:そこ本当にMETEOR節すぎてシブいですよね〜 言うたらこの曲ってビートもカッコいいから、オカルトに純化された語彙を並べてさえいればある程度聴ける曲になりそうじゃないですか。そこを敢えてしない!守りに入らない覚悟!!

yuzu:僕もLord Yurei chanとかでオカルト曲をやってきた身なんで、ちょっと学べるところは学んでしっかり技術を盗んでいきたいですね〜〜

なかの:え、大丈夫ですか!?「白ネギ鰹節」ってあんまトラップメタルのリリックに出ないんじゃないですか?

yuzu:まぁまず出ないですね!出たら最後「何がお前、白ネギ鰹節だよ」って殴られますw

なかの:『ラップげんしょう♡』に影響受けたyuzuさん作品に、果たして「白ネギ」ばりのシブいリリックが出てくるのか、、乞うご期待!!

まとめ

なかの:いや〜今回は今までと一味違ったシリアス特集でしたが、どうでしたか?

yuzu:これまでの「萌えラップ」観を見直したくなるような2曲でしたね!可愛らしくポップに・ギャグちっくにまとめられる作品が多いイメージから一転、すごく可能性を感じる回でした。

なかの:いや〜そう!それにサウンド面でも、こういうハードな萌えラップは今以上に増えてほしいですよ〜気軽に聴ける可愛い萌えラップも最高ではあるんですけど…

yuzu:こういうハードな萌えラップに秘められた可能性にもみんな注目してほしいですよね!だって『サイコダイバー 魔性菩薩』が97年にあれをやってるくらいですから。

なかの:間違いない!先駆者の作った道が20年経ち途絶えかけている中で、『ラップげんしょう♡』がトラップのサウンドと共にシリアス萌えラップを復権させてくれたのもアツい!

yuzu:そもそもが商業的な萌えラップ、どうしても守りに入った作品が増えちゃうでしょうからね、、、こういう先駆的な萌えラップにどんどん追随してほしいな〜

なかの:萌えラップなんて追ってるやつが少なすぎて、多少影響受けて追随したくらいじゃ「二匹目のドジョウ」認定すらされないと思いますから。偉い人たちとクリエイターたちには、恐れずこういうシリアス楽曲をリリースしてほしいですね!

yuzu:間違いない!自分も同人のシーンから、萌えMemphis rapでシリアス萌えラップ・シーンを盛り上げていきたいですね!

かわいいだけじゃない萌えラップの世界、これからが楽しみね!

Mobb deep みたく夜聴きた〜くなる♪ そんなdopeな曲ばっかりで最高やで

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